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バフェットを知る

バフェットのような結果の継続を追求しています。

霊感を研ぎ澄ます

 

 

前回の記事では、ファンダメンタル分析を主張する者たちの信念を批判的に見てきた。

今回の記事は「如何にしてファンダメンタル分析を行うか」を述べる。

なので、未読の方は、ぜひ前回の記事をご覧になった上で当記事を閲覧して頂きたい。

今回の記事はその一歩踏み込んだ内容にしたいと思う。

 

今回の記事は以下のように展開したいと思う。

ファンダメンタル分析との付き合い方

・対立を生むファンダメンタル分析

 

さて、早速だが、共に学ぶことにしよう。

 

ファンダメンタル分析との付き合い方

さて、三度繰り返すが、前回の記事を踏まえた上で今回の記事は書かれている。

今回の記事を読んで理解及び納得が出来なかった方は振り返って見て参考にして欲しい。また、当ブログを辛抱強く読み進めてくれている方であれば、前回に述べたことに重複している点があることに気づくであろう。そして、そこにある重複している点をぜひ糧として日々の生活に役立てて欲しい。

ファンダメンタル分析を行う方は、以下の3つの原則を胸に止めて欲しい。

 

”利益成長率が今後五年以下に市場平均を下回る銘柄は買うべからず”

 

まずはこの原則である。裏を返せば、この原則に当てはまらなければ、買いを入れても一つ考えてもいいかもしれないということである。もちろん、変化が蠢く市場において、成長する銘柄を発見し、抜粋することは非常に困難であるように思える(実質、困難を極めるであろう)。

しかし、ひとたびこの力を身に着けることが叶えば、投資家として重要な要素を身に着けたことになると言えよう。というのも、継続的な成長は配当の増加と含み益の増加の二重の恩恵をもたらす。

 

”市場価格が本質的価値を上回っているなら買うべからず”

 

次にこの原則である。辛抱強く読まれる読者の方が混乱するといけないので一言で述べよう。「成長を期待できるかつ低PERの銘柄に投資しよう」ということである。さて何故このような指南になるのか。以下が理由となる。

ファンダメンタル分析を行う者たち(以後アナリスト)が算出する本質的価値の正確性は保証できない。しかしながらアナリストたちはこれが出来ると信じ切っている。であるならば、株価収益率(つまり、PER)が市場平均を上回っていない、またはほぼ平均でない成長銘柄は割安である、と考えてよいであろう。

これを身に着けることが出来れば、うれしい誤算がありえるということだ。

市場価格が株価収益率を織り込んだとしたら、市場価格はその株価収益率を踏み台に、跳ね上がりうる。具体的には、織り込んだ際の株価収益率の上昇幅よりも、市場価格はより上昇幅をつけうるということである。なぜなら市場には様々な投資家が存在し、時に割高になり得るため、このようなことが起こりうる。

注意したいのは、その株価収益率に対して、市場価格は見込まれる成長を含んで算出されていないかということである。そのような不確実性を排除するには、認知度が低く、株価収益率が市場に対して極端に高くなっていない成長株に投資することである。

 

”投資家が「砂上の楼閣」を作れる物語を描ける銘柄に投資”

 

これが最後の原則である。砂上の楼閣とは、人々の心理的な要因が原因となって生まれる行動や思考を相称するものである。低い株価収益率を持っていても、なかなか市場価格が織り込まない銘柄。反対に高い株価収益率を誇っていながら、市場価格が下落を辿る銘柄。この原則は、いわゆる、「皆が成長を期待している銘柄」に投資せよということになる。なぜなら市場に参加するものが市場価格を形成するため、参加者がその銘柄にある期待感や幻想を抱くことになれば、たちまち市場価格は向上するであろう、という考えに基づくものである。これはいわゆるテクニカル分析の力ではない。「成長」、すなわち傍観者が参加者になる瞬間を銘柄から判断する直観力、センスを磨けばこれはなされる。

 

 

・対立を生むファンダメンタル分析

しつこく検証したい。この論はなぜ懐を温めるための方法として三つ巴を繰り広げることになるのか。それはファンダメンタル分析の有効性に懐疑的な者がいるためである。

 

ファンダメンタル分析を肯定する人は言う。「プロのファンドマネージャーや、アナリストによって練りだされる精巧かつ、強力なファンダメンタル分析は、個人投資家のそれを遥にしのぐ」と。つまり、個人投資家のつけ入る余地はほとんどないらしい。

 

一方、否定派の意見で、肯定派を皮肉っている有名な例がある。

猿が銘柄群に対してダーツ投げを行い、的中した銘柄を選択してもプロのそれと同じ結果が得られるというものである。

 

この違いはどこから来るものであるか。ファンダメンタル分析はその有用性を発揮するのか。この点については、また次回以降にしようと思う。

 

アディオス。