投資家を俯瞰する

今回のこの記事以降では、「株式市場について考察する投資家」について言及したい。

というのも、長年市場を形成してきたのは投資家であるため、投資家について知ることを通じて市場に表示される変動に物語を作ることが出来る。

そして何より、読者のあなたは「投資家」だ。他の投資家の活動を知ることで、自分自身の資金や生活様式に見合った手法、または戦略を構築していく足掛かりになるであろう。

 

今回の結論は投資家という人種は「3種に分類される」ということである。

ファンダメンタル分析派」、「砂上の楼閣派」、「ランダムウォーク派」の3種族は、それぞれの信念に従って市場に向き合っていき、市場という戦場で時に殴り合い、時に踊り狂っている。この殺伐かつ混沌とした市場に対して、どのように付き合っていくべきかを学んでいただけると幸いである。

 

簡単に概要をそれぞれ述べよう。

 

ファンダメンタル分析派」の信念によれば、「投資対象となるものの本質的かつ絶対的な価値を見極めることだけでよい」とされる(絶対的というのは相対的という言葉の対比の意味)。つまり、市場価格に対して本質価値が安ければ買い、高ければ売りから入るということを意味する。この理論に入信してみたい方々はベンジャミン・グレアムやデビット・ドットなどによる名著「証券分析」が推奨される。ここにはかの有名な投資家である、ウォーレン・バフェットの名前も挙がるため、参考書を手に取った方は取り組みがちな手法かもしれない。しかし、詳細は次回以降記述するが、この信仰の穴は2点あると感じている。

 

あるいは「砂上の楼閣」の信念によれば、「市場を形成する投資家の静から動に変わる瞬間を見極めること」が求められる。この信仰によれば市場の波は投資家によって形成されるので、その動きを捉えることで、波の初動から参加しようということを意味する。この理論に入信してみたい方々はアダム・スミスマネーゲーム」が推奨される。この論の根底には価格は投資家によって決められるという考えがある。しかし、これも詳細は今回割愛させて頂くことにする。

 

そして「ランダムウォーク派」の信念によれば、上記の2種とは異なる文化を形成している。それは、「過去の動きから将来予測をすることは不可能である」というものだ。この信仰によれば株式市場において将来の値動きを予測することは短期的には不可能であるとされる。すなわち、ファンダメンタル分析テクニカル分析と対立する関係になっている。参考書はバートン・マルキールウォール街のランダム・ウォーカー」を推奨したい。当ブログもこの著から主に引用を行っていきたいと思っている。

 

 

この三つ巴の論争は未だに続いているため、どれが正しいかどうかを示すことは非常に難しい。故にこの論争から私達個人投資家が学ぶことは「自身に見合う信念を選択する」ことに尽きると感じている。これは感情から選択するのではなく、投資家らしく感情を排出して合理的意思決定の元に行われることが好ましいと私個人は思っている。

 

人は「ピンクの像を想像してはいけない」と言われても、その命令は実行されることは難しい。故に「~をするな、~しろ」という命令(それは自身であろうと他人であろうと)は残念なことに実行されにくい。

 

孫氏いわく、「彼を知り、己を知れば百戦危うからず」という。こと株式市場において彼とは株式市場であり、己はあなた自身を指す。当ブログや諸手段を用いて、ぜひ彼(株式市場)を知ることに役立てて欲しいと思う。そして己自身と向き合い、客観的に自身を分析してほしい。当ブログでは、この自分自身の分析の方法も取り扱うことができればと思っている。

 

これを契機にアナタの懐が麗わんことを願う。

 

アディオス。