8/17の相場分析!水面下に潜むリスク…
さてさて、前回の記事で述べたような展開にある程度なったかなと思います(´・ω・`)
ユーロドルは少し見立てが甘かったですが、底値は固いようです( ;∀;)ゴメンナサイ
前回の記事はコチラ。
8/17も相場が荒れましたねー。
市場分かりやすくて取引がはかどります。ただ、そろそろ複雑化してくるかなと思いますので、資産運用でなく資産形成に注力する時期になるかもしれません。
今回の記事は以下になります。
・8/17の相場分析
・8/18の相場見解
では早速見ていきましょう。
・8/17の相場分析
今日はなかなかの値動きでしたが、それに伴うことがあったということです(´・ω・`)
いくつか見ていきましょう。
①トランプ大統領の孤立化、白人至上主義を肯定!?それに加えて戦略政策フォーラムの解散
まずはこれでしょう。白人至上主義を明確に否定せず、「白人至上主義反対派も非常に暴力的であった」という発言をしたため、非難が殺到しました。国会でもやはり火種となり、またトランプ政権から離党する流れになってしまいました( `ー´)ノトンデケー
結論、ドルが売られた形となり、前場からドル安となりました。
(以下はドル/円の15分足)
前回の記事で述べた上昇ラインを割ってから垂直降下ですね( `ー´)ノ
まぁ上値も重いわけでしたし、下降の起爆剤になりました。
(以下はドル/円の4時間足)
ここ最近のドル高の調整に入ったように見えますね。まぁ市場的にはもみ合いつつ109.43まで試すような動きがくるので売りが優勢でしょうかね。
さて、このドル安はユーロと比較するとどうでしょう。
(以下はユーロ/ドル。上は15分足、下は4時間足)
15分足では予想通りユーロ高きました( `ー´)ノドヤァ
これは後でも書きますが、FOMC議事録で利上げに対して消極的な発言が多かったため、ドル安によるユーロ高が生まれ、上昇をつけました。しかし、この上昇もECB議事録で触れた「ユーロ経済圏に存在するリスク」という言葉を受け下落しました( ;∀;)
しかしやはり下値を試しただけで、底値はまだ硬いのかなと思っております。
予想以上に下げてきました。まぁ調整が入ったのかな、と。少しユーロに対して期待感が先行しすぎてる感はあったので、直近の高値を目指して、もみ合いにになっていきそうな状況です。もしEUに何かしらのリスクが高まった場合にはドル高の流れになるかもしれません(その場合は積極的なドル買いではないので、ドル円にあまり影響が出にくいとは思いますが)
さて後はつらつらと事実だけを述べていきましょう、少し書きすぎたのでw
②英国8月下旬に離脱に向け再開予定。
→これが変な火種になってユーロが売られなきゃ良いんですが…(何にせよポンドは暴れるでしょうがw)
③欧州、消費者物価指数、ECB議事録
→「金融緩和を秋にやる」という発言(あくまで慎重的)と「インフレ加速証拠が決定的に不足」との報道でユーロ沈む。
→CPIが同値でもユーロ沈みました。これはやはり、現状以上を期待していた失望売りのように読み取れます。その留めにECBが来たのでユーロ船は沈没しましたw
日経平均先物市場は、ドル安・円高の影響を受けたため寄付きから窓を空けました。どうにも上値が重く売りが優勢になる場面もありましたが、どうも底値が硬いように思える相場となりました。日付が変わる前にはその抵抗線をした抜ける形となりましたがね_( _´ω`)_ペショ。
うーん、売りの圧力は強いのに、買い支えがあったのは、AIかどっかの大口でもいたのでしょうかね。その辺の動向を探るのは難しいのですが、この辺も読めるくらいに精進したいものです。
・8/18の相場見解
よっぽどのことが無い限りドル安は脱せないでしょう。ただユーロも円も積極的に買える状況ではない(材料が見当たらない)ので消極的なドル安・ユーロ高、ドル安・円高と見ています。
取引をしないことも一つのです。ベンチマークが無いのですが、まぁ強いてエントリーするなら「ドル/円で売り」ですかね。ユーロ/ドルは少しECBの発言やCPIの尾ひれを引いて殴り合いの相場になりそうです。日経平均先物市場については、一応円高の予想をしているので、「225市場においては売りが優勢」でしょうか。
特に材料が見当たらなって逆に怖いですねww
北朝鮮リスクも後退してきたことですし、次の材料に琴線を張り巡らしておきましょう。まぁ様子見ってやつですね。
グッドラック。
8/16の相場分析!北朝鮮相場、終了…(´・ω・`)?
前回の記事で述べたように、ドル円と日経は陽線を付けましたね( *´艸`)ウマー
ただし激しい上昇ではなく、もみ合った結果の上昇という印象を受けました。
これは後で詳しく書きますが、材料が出尽くしたということなのでしょうかね…
まぁ今夜にはFOMC議事録やユーロ消費者物価指数も控えていますので、そちらがメインかな~と。
では、今回の記事は以下になります。
・8/16現状分析
・明日の相場見解
・8/16現状分析
金正恩の「米国の行動を見る」発言、すなわち北朝鮮リスクの後退。まずはこれでしょう。これによって市場は「やっぱドル持ってて心配ないじゃーん」となり、為替相場では、ドル高が進みました。
しかしながら、この上昇は緩やかな上昇であったため、日経平均先物市場を押し上げる要因とはなりえませんでした。それでもしっかり後場も持ち越していた方は、窓を開ける上昇幅を獲得できる形となりました( `ー´)ノイエス!
また、「日銀5年超10年以下の国債買いオペ、前月比300億円減少」というものもありました。円安が進む中でさらっとうまいですね。まぁそれほど目先の市場に対しては影響もありませんが、今後日本経済を動かすであろう、日銀の動向ということで取り上げました。
ただ茂木経済再生担当大臣を新たに加えた安倍政権の動向も、同時に注目しなくてはならず、少し見通しは複雑になってくるかもしれません。
では実際の値動きを見てみましょう。
(以下はドル/円チャート、15分足)
前回の記事で述べたように上値は重いものの、緩やかなドル高・円安ですね。
ただ、きれいな上昇ラインではないということも同時に読み取れると思います。
この流れを受け日経平均先物は前場はもみ合ったものの、後場には50円程、窓を開けた上昇をつけました( `ー´)ノイエイ
さて、注目のユーロ/ドルですが、まずは15分足からどうぞ。
なかなかの下降トレンドを形成しています。しかし下値は底堅く推移しているようにも見えますので、明日のユーロ消費者物価指数の結果次第で少し方向性も見えてくると見ています。
まぁ予想と似たような数値が出ればユーロが買われてくるとは思います。
さて、ユーロ/ドルの4時間足も見てみましょう。
やはり底堅いという印象を受けますので、よほどのことが無い限り(まぁほぼ)一斉にドルに資金が動くようなことは無いでしょう。
しかし!!!
FOMC議事録で利上げについて積極的な意見が多数出てくれば、話は変わってきます。
「利上げが決まると、その国の通過は短期的には買われる」というのは大事な事なので、この際にぜひ覚えておいてくださいね。
まぁ最近のFRBメンバーの発言をうかがってると、利上げに対しては慎重な姿勢を示すメンバーが多いので、「利上げ政策の具体的な案は出しづらい」でしょう。そのため、「利上げをしない(できない)経済状況である」という考えからドル安の流れになると見ています。
・明日の相場見解
最初にも言いましたが、ユーロ消費者物価指数とFOMC議事録の中身しだいでしょう。
まぁあえて言うならドル安が見込めるので、ドル円は売りくらいでしょうか。
日経平均先物市場に関しては、為替相場の変動幅が小さければ特に大きな動きはないでしょうね。強いて言えば「売りが若干優勢」とか思いますけど、エントリーしないことも選択肢の一つであると思います。
「ユーロ/ドルは買い」かなと思ってます。もちろん底値を抜けてくるような展開になれば話は変わりますが、損切りラインを引いてトレードすれば上を狙える相場かなと思います。
グッドラック。
8/15の相場分析!北朝鮮相場にちょうせ・・・い!(´・ω・`)ん?
さて、読者の皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回の記事は、今までの記事と文脈を変えて綴っていきたいと思います。
と言いますのも、前回までの記事は書籍から引用するものが多かったので、あのような文脈で統一していました。
今後、今回の記事のように私個人の意見が多く反映される記事に対しては、口語的な文章で書いていこうと思いますので、暖かく見守ってください( *´艸`)w
今回は最初の記事で述べたように、「ファンダメンタル分析」「テクニカル分析」を用いて現在の相場環境を見ていきたいと思います。
まだ見てない方、忘れてしまった方はコチラからどうぞ(/・ω・)/
では早速内容に入っていきたいと思います!
今回の記事は以下の内容となっています。
・8/15現状分析
・明日以降の戦略
・8/15現状分析
本当はこの記事を掲載する前に8月前半のまとめ記事を載せたかったのですが、間に合わず。。出来上がり次第掲載するので参考にしていただければ( *´艸`)
まぁ手を書けるのは市場がやってない土日だろうけど…(笑)
閑話休題。
目下のところはやはり「北朝鮮リスク」でしょうか。8月の相場を荒らしてくれていますね( ..)φ...
土日に起きた「北朝鮮とトランプ大統領とのやりとり」を受けて日経平均は19600円を下回っていましたが、今日これを全戻ししました( `ー´)ノオリャア
さて、今日の相場を確認してみましょう。
個人的には「今はドルの動きを追うことで市場が見やすくなる」と見ていますので、ドルを中心に見ていこうと思います(/・ω・)/
私が現在チェックしている3つの市場(ドル/円、日経、ドル/ユーロ)を全体的にはドル高となりました。これは北朝鮮の行動と市場のシナリオが違ったことを意味しています(市場のシナリオは別記事に書きますが、簡単に言うとハワイに向けての爆撃)。
まずはドル円です。ドル高・円安の流れでした。これは8月中の出来事(主に北朝鮮と米国)の流れを汲んでいれば、まぁ不思議ではないかなと。1円近く上昇を付けました。
(以下、画像はドル円)
この流れを受け日経平均先物価格は寄付きから連続陽線を記録し、一時19800円まで戻しました( *´艸`)
この辺は「円安だから日系企業の先行き(業績)は良くなる」かつ「輸出関連銘柄が多い」ことを踏まえればご理解いただけるのではないでしょうか。
では現在特に政治的リスクの低いユーロと比較するとどうでしょうか。
(以下、画像はユーロ/ドル)
寄りはもみ合いが続き、緩やかなユーロ安・ドル高の流れでした。
こんな感じですかね。
ドル高になった要因は先にも述べた「北朝鮮リスクの後退」と「7月の米小売売上高の好調」でしょう。
・明日以降の戦略
①目先は「ドル高」が濃厚?
→北朝鮮のミサイル発射実現性の低さ=ドルの買われる要因なので、このままだとドル高…。なので「ドル/円は買い、日経先物は買い」がいいのかなと思います(´・ω・`)
しかし、北朝鮮の出方次第で急激にひっくり返ると思いますので、エントリーする際にはしっかり損切を。
②中長期は「ユーロ高」
→これはまぁ8月の流れからですね。別記事でまた書きたいと思います。
適当に理由をここで書くなら「現状、地政学リスクが低い」とだけ書いておきます。
(以下、画像はドル/円の4時間足)
やはり上値は堅そうです。
目先の111.84円は超えてきそうな勢いはありますが、すぐまた上がありますからね。
これまでの流れを見ると下降トレンドは脱したのかなと思えます。
まとめると正直、今日のドル高は「調整」のような気がしています。
というのも市場が懸念する「北朝鮮リスク」は金正恩氏とトランプ大統領の和解にありますので、これに賭けるのは些かアメリカ・ファーストすぎると思います。
グッドラック。
行きつく先
さて、我慢強く当ブログを購読してくださっている方は「結局、何やればいいんだよ」と思われたかもしれない。今回はその点について共に考えることが出来たらと思う。
前置きはおいておいて、早速学んでいこう。
今回の概要は以下になる。
・優位性を追い求めて
・学びの勧め
・優位性を追い求めて
投資においてそのパフォーマンスを向上させることは、投資家にとっての願いであり野望である。それを最大化するにはどうすれば良いか。その手法の特徴をやや批判的に見てきたと思う。これは何度も登場する愛著「ウォール街のランダムウォーカー」(以下、本書)を参照にしている点が多いためである。そして、概要に挙げられている、結局何が最も優位性が高いのかについても著述されているため、これを参考にしたい。
本書の結論を要約するとこうだ(大変分厚い内容なので、抜粋されたものはほんの一部でしかなく、またその内容の抽象性が高い事は否めない。どうしても気になる人は本書を参考にされたい)
学者、研究者が生み出した理論やモデル(MPTなど)を踏まえ、プロの投資家の運用結果を参照した結果、成功への簡単な道のりは無いということが分かったそうだ。
・学びの勧め
そもそも何を持って成功とするのかと自覚した上で運用しなければ、遅かれ早かれ市場に振り回されることになる。
そのため、常に学びを進めて欲しいと思う。変化するのは市場、技術、時代だけでなくあなた自身のおかれている状況も同じである。自分の生活様式にあった投資戦略を基に、自分自身の財産を築いて欲しい。
そして、今後のブログでは私個人の学びや見解を展開していこうと思うので、ぜひ日々の生活に助力できればと思う。
グッドラック。
因果関係は無い
さて、今回は砂上の楼閣論について触れていきたい。特にテクニカル分析とは有用なのか否か、という点である。
個人的には「自分で検証する」ことを推奨する。愛書である『ウォール街のランダム・ウォーカー 株式市場の不滅の真理』(以下、愛書)では、「有用では無い」とされるため、ここに相違が総じている。どちらがアナタの財布に貢献できるか、ぜひ見てみて欲しい。
さて今回の内容は以下になる。
・テクニカル分析派の信念
・有用でない根拠
・テクニカル派に入信しない方へ
では学んでいこう。
・テクニカル分析派の信念
「歴史は繰り返す」故に、「過去の値動きから将来の価格を予測する」。これがテクニカル派の信念であると愛書は綴る。これが信念だと思って論を展開するため、有用でない根拠は簡単に出てくる。
しかし、私の結論は違う。将来の価格を予測するというと占星術に他ならない。では私はこれに対しどう思うのか。
当記事では割愛するので、次回以降参考にして欲しい。今回は一般的な見解(一般書。ここでは愛書)を理解することで主観を排除することを身につけて欲しい。
・有用でない根拠
愛書には様々なテクニカル諸手段が挙げられる。フィルター法、ダウ理論、アノマリー、出来高、パターントレード…。これら全ては2つの根拠から有用では無いと述べられている。
1つ目は、手数料だ。どの手法を用いた所で、頻繁な売買や行わなければならなくなるため、取引コスト(手数料費用と売買判断にかかる時間)に対するリターンは少ない、と記述されている。
重要なので、繰り返すと、取引コストに対して割りに合わないということらしい。これが有用では無い理由である。
2つ目は、歴史は繰り返すということへの懐疑である。「過去と現在の因果関係は、現在と未来の因果関係になり得ない」という点からも批判する。つまり、歴史は繰り返すかもしれないし、繰り返さないかもしれないということだ。
この2点を持ってテクニカル派の信念を打ち砕こうとする。
・テクニカル派に入信しない方へ
それでも信念を持って取り組みたいという方がいれば、止めはしない。何故なら愛書が間違っている可能性もあるのである。そのため、テクニカル諸手段が正解である可能性があるかもしれないのだから。
ではテクニカル派に入信しない方の戦略はどうすべきか。愛書ではバイ&ホールド戦略を推奨している。バイ&ホールド戦略とは簡単に言えば、売買を頻繁にしないことである。つまり、注文したら決済するのは長く持つということだ。これで手数料が抑えられる。
デイトレーダーの投機家の方は、スイングトレーダーの投機家になるということを推奨している。これには私も同意なので、いち早くスイングトレーダーになることを推奨する。
グッドラック。
筆休め
当ブログの記事で掲載される今までのすべての記事は、主に「投資とはいかに向き合うか」を焦点に当ててきた。
皆さまは「投資」の意味を認識しておられるだろうか。
敬愛する著書、「ウォール街のランダムウォーカー」によれば、投資家の定義は
・配当や金利、賃貸料など、かなり確実性の高い収入の形で利益を上げること
・長期機関保有して値上がり益を得ることを目的とした金融資産の購入
と書かれている。これと並べて紹介されるのが、投機家の存在である。
同書によれば、投機家の定義は以下のようになる。
・二、三日(週)の間で大儲けすることを目的にした買い注文
・リターンが合理的に予測しにくい(できない)
そして、同書は投機家のための本ではないとされる。
そのため、自身が投機家だと分かった読者の方もいるかもしれないので、述べておくと、当ブログでは投機家に対しての内容も充分に取り扱っていきたいと思っている。
今回は題にあるように箸休めとして読んでいただけたら幸いだ。
ぜひ、区別した上で当ブログを閲覧して欲しいと思う。
それではアディオス。
霊感を研ぎ澄ます
前回の記事では、ファンダメンタル分析を主張する者たちの信念を批判的に見てきた。
今回の記事は「如何にしてファンダメンタル分析を行うか」を述べる。
なので、未読の方は、ぜひ前回の記事をご覧になった上で当記事を閲覧して頂きたい。
今回の記事はその一歩踏み込んだ内容にしたいと思う。
今回の記事は以下のように展開したいと思う。
・ファンダメンタル分析との付き合い方
・対立を生むファンダメンタル分析
さて、早速だが、共に学ぶことにしよう。
・ファンダメンタル分析との付き合い方
さて、三度繰り返すが、前回の記事を踏まえた上で今回の記事は書かれている。
今回の記事を読んで理解及び納得が出来なかった方は振り返って見て参考にして欲しい。また、当ブログを辛抱強く読み進めてくれている方であれば、前回に述べたことに重複している点があることに気づくであろう。そして、そこにある重複している点をぜひ糧として日々の生活に役立てて欲しい。
ファンダメンタル分析を行う方は、以下の3つの原則を胸に止めて欲しい。
”利益成長率が今後五年以下に市場平均を下回る銘柄は買うべからず”
まずはこの原則である。裏を返せば、この原則に当てはまらなければ、買いを入れても一つ考えてもいいかもしれないということである。もちろん、変化が蠢く市場において、成長する銘柄を発見し、抜粋することは非常に困難であるように思える(実質、困難を極めるであろう)。
しかし、ひとたびこの力を身に着けることが叶えば、投資家として重要な要素を身に着けたことになると言えよう。というのも、継続的な成長は配当の増加と含み益の増加の二重の恩恵をもたらす。
”市場価格が本質的価値を上回っているなら買うべからず”
次にこの原則である。辛抱強く読まれる読者の方が混乱するといけないので一言で述べよう。「成長を期待できるかつ低PERの銘柄に投資しよう」ということである。さて何故このような指南になるのか。以下が理由となる。
ファンダメンタル分析を行う者たち(以後アナリスト)が算出する本質的価値の正確性は保証できない。しかしながらアナリストたちはこれが出来ると信じ切っている。であるならば、株価収益率(つまり、PER)が市場平均を上回っていない、またはほぼ平均でない成長銘柄は割安である、と考えてよいであろう。
これを身に着けることが出来れば、うれしい誤算がありえるということだ。
市場価格が株価収益率を織り込んだとしたら、市場価格はその株価収益率を踏み台に、跳ね上がりうる。具体的には、織り込んだ際の株価収益率の上昇幅よりも、市場価格はより上昇幅をつけうるということである。なぜなら市場には様々な投資家が存在し、時に割高になり得るため、このようなことが起こりうる。
注意したいのは、その株価収益率に対して、市場価格は見込まれる成長を含んで算出されていないかということである。そのような不確実性を排除するには、認知度が低く、株価収益率が市場に対して極端に高くなっていない成長株に投資することである。
”投資家が「砂上の楼閣」を作れる物語を描ける銘柄に投資”
これが最後の原則である。砂上の楼閣とは、人々の心理的な要因が原因となって生まれる行動や思考を相称するものである。低い株価収益率を持っていても、なかなか市場価格が織り込まない銘柄。反対に高い株価収益率を誇っていながら、市場価格が下落を辿る銘柄。この原則は、いわゆる、「皆が成長を期待している銘柄」に投資せよということになる。なぜなら市場に参加するものが市場価格を形成するため、参加者がその銘柄にある期待感や幻想を抱くことになれば、たちまち市場価格は向上するであろう、という考えに基づくものである。これはいわゆるテクニカル分析の力ではない。「成長」、すなわち傍観者が参加者になる瞬間を銘柄から判断する直観力、センスを磨けばこれはなされる。
・対立を生むファンダメンタル分析
しつこく検証したい。この論はなぜ懐を温めるための方法として三つ巴を繰り広げることになるのか。それはファンダメンタル分析の有効性に懐疑的な者がいるためである。
ファンダメンタル分析を肯定する人は言う。「プロのファンドマネージャーや、アナリストによって練りだされる精巧かつ、強力なファンダメンタル分析は、個人投資家のそれを遥にしのぐ」と。つまり、個人投資家のつけ入る余地はほとんどないらしい。
一方、否定派の意見で、肯定派を皮肉っている有名な例がある。
猿が銘柄群に対してダーツ投げを行い、的中した銘柄を選択してもプロのそれと同じ結果が得られるというものである。
この違いはどこから来るものであるか。ファンダメンタル分析はその有用性を発揮するのか。この点については、また次回以降にしようと思う。
アディオス。